カロリーとGI値の関係はおかしいよね

昔からダイエットには、カロリー計算が大切って言われていますよね。

運動をして消費カロリーを増やし、食べすぎを押さえて摂取カロリーを減らすことで、消費カロリーが摂取カロリーを上回る状態を維持できれば、体重はどんどん減って行くと。当たり前すぎて、この理屈に何の違和感も持っていない人が多いと思います。

また、近年、GI値という指標もダイエットで意識しなければならないと言われるようになっています。GI値は、血糖値が上がりやすい食べ物ほど高くなり、血糖値が上がりにくい食べ物ほど低くなります。例えば、ブドウ糖はGI値が100で最も高いです。白米もそこそこ高く、玄米は低めだったと思います。細かい数字は覚えていませんが、要するに食べ物に含まれる糖質の吸収が速いとGI値は高くなり、遅いとGI値は低くなります。そして、GI値の高い食べ物ほど太りやすいという理屈です。

カロリーとGI値の理屈さえ知っていれば、万年ダイエットから抜け出せるはず?

摂取カロリーが同じなら太り方も同じじゃないの?

例えば、山田さんと佐藤さんの2人がいたとします。どちらも、1日の消費カロリーは1,800kcalだとします。

この条件で、2人とも1日の摂取カロリーが1,800kcalだったとしたら、どちらも体重の増減はないですよね。消費カロリーと摂取カロリーが一致していますから。

ここで、もしも、2人とも、追加で200kcalの食べ物を食べれば、200kcal分だけ太りますよね。そして、増加する体重も同じになるはずです。この理屈に何の問題もないですよね。

では、山田さんはGI値が低めの玄米で200kcalを追加で摂取し、佐藤さんはその名の通りGI値が高めの砂糖水で200kcalを追加で摂取していた場合はどうでしょうか?

カロリーの理屈からしたら、どちらも200kcalの追加摂取だから、同じだけ太らないといけません。ところが、これにGI値の理屈を持ってくると、GI値が高い砂糖水で200kcalを追加摂取した佐藤さんの方が太ることになるんですよね。

カロリーとGI値を同時に語る人は矛盾に気づいていない

カロリーを重視する人は、摂取カロリーが消費カロリーを超えると太ると言います。GI値を重視する人は、GI値が高い食品を食べるほど太ると言います。

昔は、カロリーだけを論じる人が多かったですが、最近はカロリーもGI値も意識する必要があるという人が増えています。カロリーとGI値の理屈は相いれない関係にあるのにどちらも重視するなんて矛盾してますよね。

摂取カロリーが消費カロリーを上回ると太るのであれば、GI値なんてダイエットとは関係ないはずです。砂糖水ばかり飲んでいても、摂取カロリーが消費カロリーを下回っていれば痩せるのですから。摂取カロリーが消費カロリーを上回っていても、GI値が低い食品を食べていれば太らないと言うのは、カロリーの理屈を否定していることになります。

テレビでも、ネットでも、ダイエットの専門家の方々が、カロリーとGI値を同時に語っていますが、全く信用できません。きっと、自分の言っていることが矛盾しているのに気づいていないのでしょう。

カロリーもGI値も気にしても無駄

はっきり言って、カロリーもGI値も気にするのは無駄です。

身体にぜい肉が溜まるのは、糖質を摂取した時にホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられることが理由の一つです。これを知っていれば、ダイエットで大切なのは、いかに糖質摂取量を減らすかということに気づくはずです。糖質を摂取しなければ、そもそもGI値なんて知る必要もありません。そして、カロリーなんて、そもそも正確に計算できないので無視しても構いません。

ダイエットの世界にはいろんな理屈が生まれては消えていっています。いずれ、GI値も消えるでしょうね。

カロリーも胡散臭いですが、こちらはまだ消えそうにありません。運動せずに食べてばかりいると太りやすいことを実感している人が多いでしょうからね。